特定技能と技能実習 比較 2021/4

人手不足を背景に単純労働(とは法務省は言いませんが)を行う外国人を受け入れる在留資格「特定技能」が2019年4月から施行されました。当初は5分野でしたが、我も我もと最終的に14分野になりました。

特定技能の要件を満たす人は?

1.技能実習2号を良好に終えた人 
2.①技能試験と日本語N4以上に合格した人
のどちらかです。

技能実習2号を終えて帰国した人を知る実習実施機関の方は、人となりもわかるので再度雇いたい外国人に連絡をとっています。

注目すべきは留学生。中国・韓国の留学生はN1を取る人が多く、就労の在留資格に変更可能な人も多いですが、それ以外の東南アジアの国の方は日本語N1まで取れる方は少ないのが現状です。したがって日本で就職したいのに就職できずに帰国してしまう人が留学生の3割いましたが、その人達を特定技能で救える可能性があります。

留学生であればN4は楽にクリアできますので、技能試験だけ受かれば5年間だけですが日本で働くことが可能です。

工場やホテルなど、人は入れられるだけ入れたいという分野もあります。現在は高齢者が多く、若い人なら考えられないような転倒の労災が多いそうです。

*平成30年の労働災害発生状況を公表 by厚労省 2019/5/17
 「転倒」については、業種を問わず増加傾向にあり、休業4日以上の死傷災害の25%程度を占めています。特に高齢の女性での被災が多く、被災者のうち約26%が60歳以上の女性でした ***

あくまで人手不足分野に限り、上限人数も分野により決まっていますので、早めに動かれることをお勧めします。

特定技能の職種 (14分野)

介護,ビルクリーニング,素形材産業,産業機械製造業,電気・電子情報関連産業, 建設,造船・舶用工業,自動車整備,航空,宿泊,農業,漁業,飲食料品製造業,外食業

特定技能1号:特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向 けの在留資格

○ 特定技能2号:特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格  
 2号に移行可能なのは 建設,造船・舶用工業 のみです。

技人国や技能実習との位置づけ:技能実習よりは上の技能を持つ人に対する在留資格なので給与も技能実習を上回ることが推奨されます。

法務省HPよ

分野別受入人数上限

法務省HPより

技能実習と登録支援機関の違いは?費用は? 2021/4

技能実習(*団体監理型の場合)特定技能
在留資格と期間1号 1年
2号 2年
3号 2年 最長5年
1号5年
2号5年(造船、建設のみ)
法律・出入国管理及び難民認定法
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
・出入国管理及び難民認定法 
職種技能実習2号移行対象職種 85職種 156作業
https://www.otit.go.jp/files/user/210316-2.pdf
技能実習3号移行対象職種 77職種 135作業 
14職種(上記参照)
人的要件・18歳以上であること
・2号、3号移行時試験合格
・介護は1号で日本語N4、2号でN3等上乗せ規定有
・18歳以上であること
・技能試験と日本語N4以上
*技能実習2号を終了し、2号職種と関連分野に就く場合試験免除
受入人数常勤職員数により変わる。
最小人数3名
人数制限無(介護分野,建設分野を除)
業種毎5年間の受入人数枠有
支援する機関監理団体(許可制)登録支援機関(登録制。委託しなくても可)
受入機関の条件・技能実習責任者、技能実習指導員、生活指導員をおくこと
・許可を受けている監理団体による実習監理を受けること
・ 支援責任者及び支援担当者が選任されていること(兼任可)
・ 中長期在留者の受入れ又は管理を適正に行った実績があること
・ 外国人が十分理解できる言語で支援を実施することができる体制を有していること(登録支援機関に委託可)
人材募集通常監理団体と送出機関を通して行われる送出機関は設けておらず,受入れ機関は直接採用活動を行うか,国内外の職業紹介機関を活用する。
国内での募集は,ハローワーク等を通じて採用することも可能
国毎に求められる条件フィリピン
○認定送出機関を通じて採用活動を行
う。
○認定送出機関との間で人材募集・雇
用に関する募集取決めの締結が必要
○受入れ機関は書類の提出や面接を駐
日フィリピン大使館海外労働事務所又
は在大阪フィリピン総領事館労働部門
に対して行う。
○フィリピンを出国する際に海外雇用
許可証の取得が必要
ベトナム
○DOLABへ推薦者表(特定技能外国人表)の発行申請
○日本にいるベトナム人を雇用する際は駐日ベトナム大使館労働管理部へ申請
モンゴル
労働・社会保障省労働
福祉サービス庁への登録が必要
○受入れ機関は同庁と双務契約を
結ぶ(モンゴルから新たに受け入
れる場合のみ)。
ネパール
直接採用活動を行うほか,受入れ機関は,駐日ネパール大使館に求人申込を提出することも可能(有料)
○日本に入国する際,海外労働許可証を取得する。
ミャンマー
○認定送出機関を通じて求人票の提出などの採用活動を行う(ミャンマーから新たに受け入れる場合のみ)。
○特定技能外国人本人が,海外労働身分証明カードを取得する(ミャンマーから新たに受け入れる場合のみ)。
○特定技能外国人本人が,在日ミャンマー大使館でパスポートの更新を行う(日本に在留する方のみ)。
カンボジア
○認定送出機関を通じて採用活動・登録証明書の取得を行う。
タイ
在京タイ王国大使館労働担当官事務所に雇用契約書等を提出し,認証を受ける(認証印の押印を受ける)。
インドネシア
○求人・求職申込はインドネシア政府が管理する労働市場情報システムに登録して行う(推奨)。
○同政府が管理する海外労働者管理サービスシステムに登録する(新たにインドネシアから受け入れる場合は査証申請前に行う)。
業種ごとに求められる条件・建設業 キャリアアップシステム等
・介護 日本語要件等
・自動車整備、漁業
・建設業は事前に国交省に申請要 
キャリアアップシステム、JACへの加入等
転職原則不可。ただし,実習実施者の倒産等やむを得ない場合,2号から3号への移行時は転籍可能同一の業務区分において転職可能
外国人に払う報酬最低賃金以上技能実習の上の技能と位置付けられ、技能実習より上回ることが求められる
費用監理団体に払う費用
3~5万円/月
登録支援機関に委託する場合2万円前後/月


大きな違いは技能実習は転職不可で特定技能は転職が可能ということです。
最低賃金を全国一律1,000円にしようという政府の動きは、特定技能の東京一極集中を避けるためもあります。東京1013円、最低の沖縄792円と221円も開きがあります。2021年4月現在。

 最賃が高いと物価も高く人も多く、良いことばかりではありません。最賃が安くても物価が安く空間も広い地方の方が幸せかもしれません。

受入れ機関の基準と義務

1 受入れ機関が外国人を受け入れるための基準
① 外国人と結ぶ雇用契約が適切(例:報酬額が日本人と同等以上)
② 機関自体が適切(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)

③ 外国人を支援する体制あり(例:外国人が理解できる言語で支援できる)
④ 外国人を支援する計画が適切(例:生活オリエンテーション等を含む)

2 受入れ機関の義務
① 外国人と結んだ雇用契約を確実に履行(例:報酬を適切に支払う)
② 外国人への支援を適切に実施 → 支援については,登録支援機関に委託も可。
③ 出入国在留管理庁への各種届出

登録支援機関の基準と義務
1 登録を受けるための基準
① 機関自体が適切(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)
② 外国人を支援する体制あり(例:外国人が理解できる言語で支援できる)

2 登録支援機関の義務
① 外国人への支援を適切に実施
② 出入国在留管理庁への各種届出
(注)①②を怠ると登録を取り消されることがある。

外国人を支援する体制とは?

法務省HPより

受入れ後にすべきことー受入機関、登録支援機関の届

法務省HPより