会社設立の4形態の比較、営業所や支店の違い、会社設立後の手続き等について
外国人・海外居住者の方の会社設立手続について
法人設立の4つの形態の比較
大きくは営利、非営利でわけられます。ご自分が何をしたいかにより最適な組織は変わります。
株式会社( 営利法人) | 合同会社( 営利法人) | 一般社団法人
非営利法人収益事業も可能 |
NPO法人
非営利法人。収益事業も可能 |
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実費 |
定款認証 資本金額100万円未満3万円 資本金額100万円以上300万円未満4万円 資本金額300万円以上5万円 収入印紙4万円(電子定款でない場合) 登記費用15万円~ |
定款認証不要 収入印紙4万円(電子定款でない場合) 登記費用6万円~ |
定款認証 資本金額100万円未満3万円 資本金額100万円以上300万円未満4万円 資本金額300万円以上5万円 収入印紙不要 登記費用6万円~ |
定款認証不要
登記費用無 |
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要件 |
資本金1円以上で設立可能 1人でも設立可能 決算等の公告が必要 役員の任期は株式譲渡制限がある場合は最大で10年、譲渡制限がない場合は2年 利益は株数に応じて分配 |
資本金1円以上で設立可能 1人でも設立可能 決算公告不要 役員の任期が無期限 利益は労働力や貢献度に応じて自由に分配可能 |
社員2人以上必要 収益事業のみ課税 社員に剰余金又は残余財産の分配を受ける権利はない |
都道府県か内閣府の認証が必要 活動内容が20分野に限定 社員10人以上、理事3人以上、監事1人以上必要 毎年決算、活動報告を都道府県等に提出する必要があり、情報公開される 役員の任期は2年 |
代表の役職 | 代表取締役 | 代表社員 | 代表理事 | 代表理事 |
特徴 | 組織がしっかりしているので信用度が高い | 設立が安価で済む
自由に会社設計が可能 |
非営利事業は税金が免除される | 非営利事業は税金が免除される
信用度が高い 設立に時間がかかる 毎年の報告が大変 認定NPO法人になると、寄付した人に所得税優遇がある |
2)外国企業の子会社、営業所、駐在所の違い
①子会社 | 子会社(日本法人)は外国にある本店企業と別個の法人ですが、子会社の活動から発生する債権債務に対して、出資者としての責任を負うことになります。 | |
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②支店 | 支店は、外国企業の日本拠点であり、通常は単独で意思決定しません。法律上は支店固有の法人格はなく、支店の活動から発生する債権債務の責任は、最終的には外国企業に直接帰属することになります。
支店の名義で銀行口座を開設することができ、不動産の賃借もできます。 |
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③駐在所 | 市場調査、情報収集、物品購入などの活動はできますが、直接営業活動を行うことはできません。
駐在員事務所の設置は、登記の必要はありませんが、銀行口座開設、不動産賃借は駐在所名義ではできません。 |
3)外国人・海外居住者の方の会社設立手続について
代表取締役のうち、最低1人は日本に住所を有していなければならないという従前の取扱いは廃止され、代表取締役の全員が日本に住所を有しない株式会社の設立の登記及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記について、申請を受理する取扱いとなりました(平成27年3月16日民商第29号通知)。
そのため、代表取締役の全員が海外に居住していても、日本において会社の設立登記を申請することができます。(法務省HPより)
4)出資の払込みを証する書面について
以下3つが記載されていれば通帳コピー、インターネットバンキングの取引明細を印刷したものでも可能です。
(1) 金融機関の名称(口座が開設された支店名まで)
(2) 出資金の払込みの履歴
(3) 口座の名義人
5)預金通帳の口座名義人について
1 発起人
2 設立時取締役 の口座に振り込むのが普通です。
設立時取締役が預金通帳の口座名義人になる場合は、「発起人が設立時取締役に対して払込金の受領権限を委任したことを明らかにする委任状を添付する必要があります。
<特例>発起人及び設立時取締役の全員が日本国内に住所を有していない場合
- 発起人及び設立時取締役以外の者(自然人に限られず、法人も含みます。以下「第三者」)であっても、預金通帳の口座名義人として認められます(平成29年3月17日民商第41号通達)。
- 「発起人が第三者に対して払込金の受領権限を委任したことを明らかにする委任状」を添付する必要があります。
6)払い込み金融機関について
「払込取扱機関」は、内国銀行の日本国内本支店だけでなく、外国銀行の日本国内支店も含まれます。 また、内国銀行の海外支店も「払込取扱機関」に含まれます(平成28年12月20日民商第179号通達 )。
ただし、外国法に基づき設立されたいわゆる現地法人は、内国銀行の海外支店ではなく、「払込取扱機関」に含まれません
7)サイン証明について
<添付可能な署名証明書(B国に居住するA国人の場合)>
本国に所在する本国官憲作成(例:A国にあるA国の行政機関) | ○ |
日本に所在する本国官憲作成(例:日本にあるA国の大使館) | ○ |
第三国に所在する本国官憲作成(例:B国にあるA国の大使館) | ○ |
本国に所在する公証人作成(例:A国の公証人) | ○ |
8)法人設立の書類が外国語である場合、日本文の翻訳が必要です。